「宇宙よりも遠い場所」とともに過ごした3年とこれから
ここはもともと技術系のブログにするつもりだったのですが、「宇宙(そら)よりも遠い場所」の放送から3年が経ち、さらに再放送中(群馬テレビは2月1日から)という、今この時期に書き留めておきたいという思いから、久しぶりに更新することにしました。
※視聴済み前提でいろいろ書いてます。未見・再放送で初見の方すみません。
宇宙よりも遠い場所(以下「よりもい」)のどこに共感して、気持ちを揺さぶられたのか。全部を拾いきれないけれど、その思いを忘れないように綴っておきたいと思います。改めて読み返すと、すごく個人的な思い出が多くて恥ずかしいのですが。……よりもいを観て新しいことを始めようと思った一人として。
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私は子供の頃からずっと、研究者になることが憧れでした。
自身に研究者の適性が備わっているかあまり顧みることなく、ひたすらに大学院修士課程までまっすぐ突き進みました。
そして壁にぶつかりました。
それは研究がうまく進まないとか、そのストレスで体調を崩すとか、他にも色々あったけど有り体に言うとそんな感じです。
それからなんとか就職することはできましたが、大学院のときのテーマは全く成果を生み出せず、自分の夢はけっきょく何だったのだろうと、もやもや考え続ける日々が続きました。
それを打開しようと、自分なりにテーマを立て直して、休みの日に研究の続きをし始めたりもしました。
仕事を休業して大学院にもう一度戻れないかと、出身大学や、(今思えば偶然にも)国立極地研究所、正確に言うと総合研究大学院大学・極域科学専攻にも一般公開のついでに相談に行ったりもしました。
その一方で、数年働けば少しは仕事にもやりがいが見えてくるもので、このまま働き続けてもいいかな…という気持ちもちょっとは芽生えたりもしたのです。ちなみに、お仕事アニメとして名高いSHIROBAKOが放映されてたのもちょうどこの時期だったりします。
しかしやっぱり自分はどうにも不器用で、このまま今の仕事を続けてもやりたいことができる未来はどうしても見通せませんでした。もっと器用に要領よく仕事をこなせれば、変わったのでしょうけど。
そんな頃、偶然よりもいのPVを見かけたのでした。
PVを観たのは、純粋に極地研ががっつり協力してるっぽいアニメだ!と期待したのがきっかけでした。もともと極地の生物には興味があったので、理系アニメだ〜年明けから楽しみだなぁってくらいのノリでしょうか。当時はそれだけでもまず嬉しかったのです。
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それで1話をまず観てみて。
いや、1話だけでもう、自分の心は完全に持っていかれました。
これは南極観測のリアルさを問う作品じゃない。もちろんリアルな描写ですしそこも好きなところなのですが、それよりももっと大事なことをいっぱい受け取ったぞという。
どこか遠くに行きたくて、だけど直前に立ちはだかる壁で思いとどまってしまうのを、報瀬と出会うことで乗り越えていくキマリ。
周りの誰からも反対されて、悪い噂を流されても相手にせず、しゃくまんえんをバイトで貯めて南極を目指そうとする報瀬。
自分の中に抱えていたもやもやも、一緒に消え去って何か走り出したような気がしたのでした。
それでもやっぱり家と職場を往復する日常から抜け出すのは怖くて、そういう日は、5話の空港に向けて旅立つモノローグを観返したり、8話の「選んだんだよ、自分で」からの外に出る場面を観返したり……。そんなこんなで、全13話を何度も何度も観終えたときには大学院に戻る決意を固めたのでした(ただし行き先はなかなか決まらなかった)。
このペースで全13話書いていくと、とりとめがなさすぎますね。いずれゆっくり感想や考察を書きたいのですが、これまでの3年間支えになってくれた場面だけにしようと思います。
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よりもいの中では、どの回も好きですが強いていうと11話が一番好きです。
日向が抱える過去に向かって、最後に「ざけんなよ」と報瀬が前へ出る場面です。
「ざまあみろ」「言いたい人には言わせておけばいい。いつか見てろって熱くなれるから」など、よりもいの名言は、正直言って割と多くが行儀の良い言葉ではないでしょう。その点で、もしかしたら人を選ぶ作品なのではないかと思います。
でも、そう言って過去の自分のことを強く肯定して押し出してくれる作品には、これまで出会ったことがありませんでした。
『博士課程進むのやめたほうがいいんじゃない?』とか、いろいろなことを言われてきました。そういう過去に受けた言葉全部に「ざまあみろ!ざけんなよ!!」と言えるようになりたい。今はこれが支えのようなものです。
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最後になりますが、自分はこれまでアニメの聖地を訪れることは(たまたま地元が聖地になっているのを除いて)ありませんでした。アニメ作品自体も、2クールで1作品程度をゆっくり観る程度でしたので。
よりもいが拠りどころのようになってからしばらく経って、Twitterのアカウントを分けないとこのままではTLがよりもいで埋まってしまうと気が付きました。それで専用アカウントを作ったあたりから聖地巡礼の情報が度々目に入るようになって、少しずつ館林のことが気になるようになっていきました。
そんな昨年の2月、館林でデジタルスタンプラリーが開催されるということで、初めて館林を訪れました。
茂林寺前駅、茂林寺と巡って、まゆ玉うどん もり陣さんでお昼を食べようと思ったらまさかの相席でびっくりして。そこでご一緒させていただいた勢いで、夜もそのまま瞬とぴいぷるさんでパーシャル丼を頂いたり。
Twitterでいつも見かける皆さんが集まっていて、話下手であまりお話できなくて申し訳ないなと思いつつも、こんな熱い人達と好きな作品のことを話せるって、ああ本当にいいことだなぁ、来てよかったなぁと思ったのでした。
コロナ禍に入ってからはずっと行けずにいるのですが、毎日Twitterを開くとイラストや創作、考察をアップしている様子に、自分も新しいことを生み出さねばと励まされています。
コロナが落ち着いたら、まだ回れていないお店が沢山あるので、館林にも行こうと考えています。
もちろん本業も大切に。あずま屋の巡礼ノートに「論文が出せたらまた来ます」と書いたので。
ここから、ここから。
Garminのgpxファイルをタブ区切りテキスト(csv, tsv etc.)に変換する
今週のお題「わたしの自由研究」
備忘録的なエントリですが、たまたまそういう時期なので乗っかってみる。
フィールドで位置情報を記録する際、Garmin社のGPSロガーをずっと使ってきた。
したがって、保存されるデータはGPX形式となる。
これはXMLスキーマで記述されているから、たとえば時刻&位置情報を表形式に変換しようとすると、Pythonのlxmlを使うなり、こうしたモジュールを使えばよいのだけど、ここ最近Python環境がうまく動作しない。
そもそもちゃんと調べたところ、既にそういうツールがあり、うまく動作したのでメモしておく。
導入
インストールその他は、公式を参照
その他参考になりそうなリンク
QGISのGPSツールで「GPX変換」をするとき、パスを通さないとエラー(「GPSBabelを開始できません!」)が生じる。
今回使った方法
やりたいこと: garmin gpx → タブ区切りテキストにしたい
基盤地図情報のDEMをGeoTIFFに変換する(MacOS、QGIS3環境)
自分の備忘録のためメモ。
- 国土地理院から、必要なDEMをダウンロード。作業ディレクトリにzipファイルをまとめて保存しておく。
- Macでは(株)エコリスの変換ツールを使うことができない。また、QGIS2に入っていたプラグインはpython3系に未対応のためか、使用できない状態。その他のツールも同様。
- minoura氏が公開されているfgddemImporterをターミナルから使用するとうまくいった。GitHubからfgddem.pyをダウンロードし、DEMのzipファイルがあるディレクトリに保存する。
- DEMを解凍($unzip '*.zip')して、上記スクリプトを実行すると、ファイルごとにtifが生成される。
- tifをターミナル上で結合する場合は、gdal_mergeを使う。